蓄電池、PCS、変圧器が現地にそろっても、蓄電所はすぐに運転できるわけではありません。
その前に、一般送配電事業者との系統アクセス手続きがあります。電力広域的運営推進機関(OCCTO)の案内では、接続検討、契約申込み、工事費負担金契約、工事、連系という流れが示されています。
事業者は、設置場所、出力、蓄電池容量、PCS、変圧器、保護装置などの設備情報を提出し、接続検討を申し込みます。
一般送配電事業者は、周辺の系統状況をもとに、連系の可否、必要な工事、概算費用、工期などを確認します。関西電力送配電の案内では、アクセス工事、計量器工事、通信工事も検討対象に含まれています。
事業者はこの回答をもとに、投資額やスケジュールを見直し、案件を進めるかどうかを判断します。
案件を進める場合は、一般送配電事業者へ契約を申し込みます。
契約段階では、最新の系統状況と確定した設備仕様を使って、工事内容が改めて検討されます。そのため、接続検討時の費用や工期が変わる場合があります。
連系の承諾を得た後、工事費負担金契約を締結します。標準的な手続きでは、系統連系工事の着手前に工事費負担金を支払います。
その後、蓄電池、PCS、変圧器などの搬入と設置を進めます。系統側工事と現地工事の両方が完了すると、蓄電所の系統連系が行われます。
系統連系は、営業運転の開始と同じではありません。
連系後には、蓄電池、PCS、EMSを組み合わせた総合試運転を行います。実際に充放電を行い、PCSの応答、EMSとの通信、出力制御、保護動作などを確認します。
東京電力パワーグリッドの記載例でも、系統への接続日、試運転開始日、営業運転開始日は別々の工程として扱われています。
系統アクセスでは、申込書に加え、設備仕様書、単線結線図、PCS諸元一覧、制御システム概略図などを提出します。必要書類は、東京電力パワーグリッドの申込み案内でも確認できます。
海外製品の場合、既存資料を日本語へ翻訳するだけでは不十分です。一般送配電事業者が確認する項目に合わせて情報を整理し、各資料に記載する型式、出力、台数、設定値を統一する必要があります。
資料に不足があったり、翻訳や記載内容が不正確であったりすると、追加確認や再提出が発生します。技術検討が止まり、連系時期を含むプロジェクト全体のスケジュールに影響することもあります。
盛弘(SINEXCEL)の専門チームは、日本の蓄電所プロジェクトに関する長年の経験を持っています。一般送配電事業者の確認項目を踏まえ、正確で整合性のある日本語資料を準備するとともに、申請中の技術確認にも対応し、プロジェクトを支援します。
日本の系統用蓄電所は、接続検討、契約申込み、工事費負担金の支払い、設備工事、系統連系、総合試運転を経て営業運転を開始します。
接続検討では、連系の可否、必要な工事、概算費用、工期を確認します。契約後は系統側工事と現地工事を進め、連系後に蓄電池、PCS、EMSの動作を確認します。
各工程を予定どおり進めるには、設備仕様を早い段階で固め、正確な資料を提出し、系統側と現地側のスケジュールを合わせることが大切です。



